りんご、レモン、オレンジ。果物のお菓子の11月クラス(11月24日)

11月のSweets&Tableは15日から22日までいたしました。テーブルは浅葱色のジャガード織りのクロスに梅型の若草色のプレートをあわせてみました。木の葉型の変わり皿にちりめんの膝掛けをあわせた和風の味付けのテーブルです。クリスマスツリーとは合わないのですが(笑)table11flower

お菓子のメニューは2年目クラスが「タルト・オ・シトロン」「タルト・カリブ」「ペッパー風味のキャラメル・アーモンド」。
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3年目のクラスが「栗とミルクチョコレートのムース」「オレンジケーキ」「ガレット・ブルトンヌ」
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5年目以上のクラスが「りんごと紅茶のシャルロット」「りんご入りのバウムクーヘン」「クリスマスクッキー」
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一番長いクラスは「ポルカ」も作りました。
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2年目のクラスはパート・シュクレの復習し、ふたつのタルトを作りました。タルト・オ・シトロンは濃厚なレモンクリームを焼き込んで、シャンティクリームを飾っています。タルト・カリブはチョコレートのタルト。こちらは濃厚なチョコレートクリームを焼き込み、カカオプードルを振りかけたもの。どちらもパート・シュクレをしっかりと空焼きするのがコツです。アーモンドにキャラメルがけをして粗挽きペッパーを絡めると、かりかりとした食感とほろ苦さがマッチしたローストアーモンドができます。
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3年目のクラスの栗とミルクチョコレートのムースは、ちょっと手のかかったお菓子です。底にはカカオ風味のビスキュイ・ジョコンド、表面にはサントノーレ型で絞ったカカオ入りのビスキュイ・ア・ラ・キュイエールと2種類の生地を使っています。これにミルクチッョコレートムース、ディプロマートクリームをサンドして栗の渋皮煮を散らしました。オレンジケーキも一見普通のガトー・ウィークエンドのようですが、少し工夫をしています。バターケーキよりも柔らかくしっとりと仕上がるこの生地は教室でも人気の焼き菓子です。ガレット・ブルトンヌは東京の『ラ・ヴィエイユ・フランス』の木村成克シェフに教わった配合と焼き方です。この日はうちのオーブンの温度設定が高すぎて、こげ気味に仕上がってしまいました。
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5年目以上のクラスでつくったりんごと紅茶のシャルロットは、いつものように18センチのケーキ型ではなく、直径6センチのプチ・ガトータイプに作ってみました。アールグレイのクリームに煮りんごをのせて、りんごのゼリーをのせています。
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りんご入りのバウムクーヘンは、ここ3年ほどの私のお気に入りの焼き菓子です。バウムクーヘン生地は『ユーハイム』におられた安藤明シェフによるドイツ式の配合と方法で作りました。重ね焼きする生地の間に煮りんごをちらして焼くのですが、おいしいですよ〜。側面にイボワールをぬるのですが、各クラス慌ててしまい、きれいに塗れませんでした。(反省)
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クリスマスのクッキーは、アルザスやドイツで作られるマジパンで作るクッキーです。星型で作られるため、エトワール・ド・ノエル、ツムトシュテルネと呼ばれるのですが、今月はハート型で焼いてみました。
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一番長いクラスでは、この他にぽるかを焼きました。1830年代にパリでボヘミアの民族舞踊ポルカが流行し、その名がついたというお菓子です。パイ生地にシュー生地、カスタードというシンプルな構成。表面をカラメリゼして仕上げます。
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今月は「人は、パンをいつ、どう焼いてきたか」についてお話をしました。私も舟田詠子先生の『パンの文化史』などで学びました。お菓子の歴史を考える上でも、重要なテーマです。
ティータイムの前には、オニオングラタンスープを少しご用意いたしました。(三浦裕子)