甘夏のシャルロットとキャロットケーキ(5月18日)

風薫る5月のクラスは、ソレイヤードのテーブルクロスにポルトガルのこんなティーセットをあわせてみました。お花はオレンジイエローの薔薇です。

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今月のクラスのメニューはBクラス「ガトー・サンマルク」Cクラス「アールグレイ風味のチョコレートケーキ」DとEクラスは「甘夏のシャルロット」。焼き菓子とクッキーは全クラス「キャロットケーキ」「ココナツのチュイール」です。

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「ガトー・サンマルク」はオペラと同様20世紀後半を代表するフランス菓子のひとつです。ジョコンド生地にチョコレート入りのシャンティクリームとバニラのクリームを2層に挟んだこのお菓子は、表面をカラメリゼして仕上げます。家庭で気軽に作る菓子ではありませんが、フランス菓子の定番で作り方を知っておいていただきたいお菓子として、当教室では3年目のクラスでとりあげています。焼きごてでキャラメリゼする時点で「これは無理…」というつぶやきが聞こえ(笑)「これは作り方を知っていることが重要です」と力説する私。けれども召し上がった後は「これは、作りたいです」という声が上がります。

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「アールグレイ風味のチョコレートケーキ」はチョコレート入りの軽い生地にアールグレイシロップをうち、ふんわりと軽いチョコレートクリームで仕上げたケーキです。ココアではなくチョコレートを入れて軽く焼き上げる生地がポイント。アールグレイシロップにはブランデーを効かせており、一晩冷蔵庫でおくと味がなじんで美味しくなります。こちらはウィーン菓子の生地を応用したケーキです。

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「甘夏のシャルロット」は8年ほど前にも作っていたお菓子なのですが、今年はより果汁の風味を生かした味に改良しました。以前はビスキュイ・ア・ラ・キュイエールにくるみを散らしていたのですが、シンプルなビスキュイにし、甘夏の果汁をたっぷりと使ったババロアにしています。ババロアの間には果肉も入っています。甘夏の旬である今だからこそ味わえるお菓子。ぜひ、作ってみていただきたいケーキです。各クラスで仕上げの甘夏の盛り方もいろいろです。

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今月福岡にも『DEAN &DELUCA』や『シティー・ベーカリー』ができて、アメリカ風の焼き菓子が人気です。そこで当教室ではあまりとりあげる機会のないアメリカのホームメイドのケーキのひとつ「キャロットケーキ」を全クラスで作りました。砂糖は一部を黒砂糖にし、油脂は太白ごま油を使いました。ポイントは人参を「せんつき」ですりおろすこと。せんつきは、おなますを作るときに使うあのすりおろし器です。人参の繊維を斜めに切り、水分を含んだやわらかいせん切り人参ができます。レーズンとくるみを入れて、仕上げはレモン汁で作る砂糖衣をかけます。簡単にできて、美味しい。これはやはりホーム・メイドのお菓子の魅力です。

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クッキーはココナツのチュイールを作りました。ココナツはロングとファインを混ぜて作りました。ほんのりバニラを効かせると、より風味が増します。

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ティータイムの前には、グリンピースと新ジャガイモのポタージュをご用意しました。器の話は鍋島藩の御用窯であった鍋島様式を取り上げ、図録を見ていきました。(三浦裕子)