秋の訪れ・9月クラス(9月14日)

今年は秋の訪れが早いよう。5日から12日までのクラスの間、エアコンは使わずに窓から流れる涼風で心地よいティータイムを過ごすことができました。今月は溜め塗の膳に錦手のなます皿、深川のコーヒー碗皿という和食器を使ったテーブルにしました。カトラリーは蝶貝の持手にシダ紋様が入ったアンティークのティーナイフとフォークをあわせました。コンソールには大正時代の美人画とそれを模した人形。横には重陽の節句にちなんで被綿の菊を飾ってみました。

9table9table29table5kiku

今月のメニューは3年目のクラスが「かぼちゃのムースケーキ」「エクレア・抹茶」「エクレア・キャラメル」4年目のクラスは「抹茶のドボストルテ風」「かぼちゃのマドレーヌ」「ココナツオイルのサブレ」、5年以上続いているクラスは「新生姜と紅茶のムース」です。

pmusedobos2 eclearginger1pmadeline8coco2

「かぼちゃのムースケーキ」はビスキュイ・ア・ラ・キュイエールの生地にかぼちゃのババロアを詰めたお菓子です。とよ型で作りました。ビスキュイ生地には黒ごまを散らしています。かぼちゃのババロアにはラム酒をほんのりきかせています。エクレアの定番はコーヒーとチョコレート。最近はいろんな風味のものがありますが、Sweets&Tableでの人気のお味はこの抹茶とキャラメルです。ほんとうにどちらもおいしいのです!

pmuse2eclear2mecearceclear

「抹茶のドボストルテ風」はジェノワーズの生地に抹茶風味のイヴォワールシャンティーをサンドし、抹茶風味のガナッシュでドボストルテ風に仕上げたケーキです。ドボストルテは18世紀にハンガリーで作られるようになったトルテ。ウィーンのお菓子店でもよく見かけます。本来はチョコレート入りのバタークリームをサンドして表面に飾る生地にはキャラメルを使うトルテなのですが、これは抹茶を使ってアレンジしてみました。表面にクリームを絞り、ガナッシュを塗った生地を立てかけていきます。

dobos1dobos3dobos4

「新生姜と紅茶のムース」は、アールグレイのババロアに新生姜のシロップで作ったムースをあわせてみました。けれども、新生姜シロップで作ったムースは少しパンチ不足でした…。クラスの皆さま、ごめんなさい。試作の時は良かったのですが、教室用に作った生姜シロップが味が淡かったよう。はっきりと生姜の爽やかさを感じられるようにしなければ。仮題が残るお菓子です。上に飾っているのは、シロップに使った生姜をから焼きして作った生姜チップです。

ginger2ginger3ginger5ginger7ginger8ginger9

「かぼちゃのマドレーヌ」はかぼちゃのペースト入りのマドレーヌ生地にかぼちゃのクリームを絞った焼き菓子です。インゴット型で焼いていますが、マドレーヌ生地です。かぼちゃのペースト入りのしっとりとした生地なので、深みのある型で焼きたくて、この形にしました。秋らしいおやつです。

pmadaleline2pmadeline1pmadeline6pmadeline9

「ココナツオイル入りのサブレ」はバターの分量の半分をココナツオイルにしたサブレです。バターだけのものよりも、固くサクサクした食感が強くし上がります。ほんのりと香るココナツの風味がいい感じです。

coco1coco6coco7

ティータイムの前にはコーンスープを用意しました。今月はティータイムに「懐石料理と会席料理について」話をしました。夏に和食器についてのティータイムを開催した時に日本料理の献立についての質問がでたためです。お菓子教室で日本料理の話は門外なのですが、和食が分かると良い和風の洋菓子を作ることができると思います。(三浦裕子)

soup