栗のお菓子をたくさん!10月クラス(10月20日)
日、一日と秋が深まる頃となりました。今年はふどう、栗などの秋の味覚がおいしいですね。今月のSweets&Tableでは、秋の味覚を大いに楽しみました。テーブルはオレンジのクロスに黒のマットをしいてハロウィン模様のリボンをナプキンリングに見立てたハロウィンのテーブルです。
2年目のクラスのメニューは「栗のムースタルト」「スフレチーズケーキ」「アイスボックスクッキー」です。
栗のムースタルトには皮をむいてシロップで煮た栗を使います。皮をむいた栗を軽く下茹でした後、バニラを入れたシロップでほろりと柔らかく煮上げます。この栗をフードプロセッサーでピューレ状にしたものと粗みじんに切ったものをムースにして詰めたタルトなのですが、ポイントは空焼きしたパート・シュクレにチョコレートをぬるところ。チョコレートのお陰で、ムースを詰めてもタルト生地はサクサクですし、チョコレートが隠し味にもなっています。
スフレチーズケーキは、クリームチーズの他にエダムチーズを混ぜています。エダムのコクと塩味で大人向きのスフレチーズケーキになります。アイスボックスクッキーは、生地を成形して棒状の状態で冷凍しておくことをお勧めしています。思い立った時に焼きたてのクッキーが食べられるのは、嬉しいですよ。
3年目のクラスでは「モンブラン」「フランクフルタークランツ」「ポルヴォロン」を作りました。モンブランはフランス風です。焼きメレンゲ生地の上にパート・ド・マロンを使った生地をのせ、シャンティークリームをかぶせてクレーム・ド・マロンを絞るタイプ。日本の栗を使うモンブランもおいしいですが、イタリアのマロンで作るのもいいものです。
フランクフルタークランツは代表的なドイツ菓子のひとつ。リング状にどっしりとした生地を焼き、バタークリームをサンドしてまわりにもぬってプラリネをまぶして仕上げます。間にラズベリージャムをちらすのがドイツ風です。バタークリームはドイツ風に全卵と生クリームを使うレシピで作りました。
ポルヴォロンは予め焼いておいた薄力粉で作るポルトガル地方のおいしいクッキーなのですが、私がオーブンの温度設定を間違えてしまい、こんがりとした普通のクッキーになってしまいました。クラスの方。ごめんなさい。来月きちんと焼いておきますね。
5年以上続いているクラスでは「マロンをのせたフィナンシェ」「ガトー・パタートデュース」「リンツァービスケット」を作りました。
マロンをのせたフィナンシェの土台はフィナンシェといってもふんわりと軽い配合の生地です。中に栗を入れてインゴット型で焼いています。これにチョコレートがけをし、ディプロマートクリームと栗の渋皮煮を飾りました。
ガトー・パタートデュースはさつまいもの焼き菓子。裏ごししたさつまいものをたっぷり入れてラムを効かせて焼きました。黒ごまとグラッセしたさつまいもをちらしています。
クッキーは、リンツァートルテをアレンジした薄焼き生地にラズベリージャムをサンドしたビスケットを作りました。スパイスの効いた生地にジャムの酸味をあわせた大人のビスケットです。
ティータイムの前には、えのき、エリンギ、しめじ、生椎茸などで作ったきのこのポタージュを少し。そしてパンの文化史のお話を少しいたしました。庭には秋明菊がゆれています。自宅の床の間には、仙崖和尚の薪の書の軸を掛けています。(三浦裕子)