1月のクラスはやっぱり、チョコレートのお菓子(1月24日)

 寒中お見舞い申し上げます。連日寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。外はどんなに寒くても、おいしいお菓子と温かいお茶は、幸せなひとときを運んで来てくれます。

 今月のSweets&Tableの主役はチョコレートです。これから2月14日まではチョコレートの季節。洗練されたボンボン・ショコラは楽しみですが、お菓子好きとしては、チョコレートのお菓子を作らないわけにはいきません。
 ここ数年チョコレートと生姜やスパイス、フルーツなどの組み合わせのプチ・ガトーを作ってきたのですが、今年はみんながよく知っているお菓子で、チョコレートのおいしさを味わうものを作りたいと思いました。そうして考えたのが『エクレア』と『マドレーヌ』です。
 カカオプードルを入れたココア色のシュー生地に、ディプロマートクリームを詰めてミルクチョコレートのガナッシュを絞った「ミルクチョコエクレア」。そしてコーヒー風味のガナッシュ入りのカスタードクリームを詰めてコーヒー風味のイボワールのガナッシュを絞った「ビターチョコエクレア」。「ミルクチョコエクレア」はやさしい甘さ、「ビターチョコエクレア」は大人好みのほろ苦い甘さ。どちらもチョコレートの魅力だと思います。
 またマドレーヌはカカオプードルを加えて「マドレーヌ・カカオ」にしました。このマドレーヌは焼いて3日目からがおいしいのです。一口いただくとカカオとブール・ノワゼットの風味がふわっとで広がります。

 4年目以上のクラスでは、他に「黒豆入り抹茶のパウンドケーキ」を作りました。黒豆はすっとナイフが入る柔らかさなので、バターケーキに丸ごと入れるにはぴったりです。グラニュー糖ではなく上白糖を使い、粉もひと工夫して、和風のしっとりとしたパウンドケーキができました。
 10年目以上のクラスでは「お豆のリンツァートルテ」を。上白糖と日本酒でアレンジしたリンツァー生地に大納言とうぐいす豆を詰めて焼いた、こちらも和風のトルテです。かくし味にあるクリームを敷き込んで焼きました。さて、何でしょう…?


 1 Pokies年目のクラスはテーマが『バタークリームを使ったデコレーション』です。しっかりとした味のジェノワーズにコーヒー風味のバタークリームでデコレーションした「モカトルテ」を作りました。重くてべたつくというイメージのバタークリームですが、発酵バターとパータ・ボンブで作ったもののおいしさは、毎年クラスの方々から「バタークリームのイメージが変わった!」という声があがる折り紙つきです。こんなどこか懐かしいオーソドックスなケーキは、やはり作り続けたいものです。
 1年目のクラスのチョコレート菓子は、「簡単なチョコレートムースケーキ」。フォンダンショコラではないのですが、生地の半分は焼いておき、残りはそのままムース状でいただくもの。新鮮な卵でなければ味わえないおいしさです。クッキーは「小さなシガレット」。クラス全員でオーブンから出したての生地をわいわい言いながら菜箸に巻き付けて仕上げました。

 2年目のクラスのメニューは「オペラ風のチョコレートケーキ」「アーモンドのケーキ」「チョコレートクランチ・バー」。家庭ではチョコレートのテンパリングは難しいので、ガナッシュでオペラ風に仕上げたケーキです。けれども、ジョコンド生地とイタリアンメレンゲで作る軽いバタークリームはきちんと作ります。
「アーモンドのケーキ」はから煎りしたアーモンドパウダーを使う軽いバターケーキ。表面にもスライスアーモンドをたっぷりのせて香ばしく焼き上げます。この焼き菓子ひと切れとミルクティーがあれば、軽い疲れは吹き飛びます。「チョコレートクランチ・バー」はチョコレート、マシュマロ、ナッツ、ライスクリスピーなどを混ぜて固めて作る簡単なお菓子。ですが、おいしいチョコレートで作ると大人の味わいに仕上がります。3年目のクラスでは「チョコレートタルト・コーヒー風味」を作りました。

カカオ・プードル入りのパート・シュクレにチョコレート入りのアパレイユをいれて焼き、ガナッシュで仕上げたこのタルトは、私の好きなお菓子のひとつです。これと香り高いコーヒーがあれば、やる気と元気がでてきます。

 我が家の庭の梅のつぼみもだいぶふくらみました。この寒さも今が折り返しです。(三浦裕子)