大阪へ行きました。(1月31日)

 先日大阪へ参りました。目的は兵庫県立芸術文化センターで、ベルリン国立バレエ団の『チャイコフスキー〜生と死のミステリー〜』を観るためです。私はお菓子教室を主宰していますが、バレエ鑑賞の趣味が高じて(お菓子のことでヨーロッパを旅した時に観始めたのがきっかけです)ときどきダンス評論家でもあるのです。日本ダンス評論賞に入賞したことで本気になったのですが、バレエに関する原稿はまだ3度しか書いたことのなく、自称ダンス評論家の域はでておりません…。(笑)けれども時間の許す限り、せっせと劇場に足を運んでいます。

 今回の舞台は、ウラジーミル・マラーホフが率いるバレエ団の公演です。マラーホフはここ20年以上ロシア、ウィーン、アメリカ、日本でバレエ界を引っぱってきたスターダンサー、私をより深くバレエの世界へ誘ってくれたダンサーでもあるのです。彼がチャイコフスキーの生涯を踊るとなると、これはもうなんとしてでも駆けつけなければなりません!実は2001年にウィーンに行った折り、美術史美術館でマラーホフに会ったのですよ。なんだか夢のような出来事でした。今回の『チャイコフスキー』は悲痛で美しい作品。作曲家の生涯の葛藤が音楽と身体で増幅されるように発せられ、胸がかきむしられるようでした。

 公演の前に本町に新しくできたホテル『セント・レジス』で人と会い、近くの『フール・ド・アッシュ』でパンを。そして以前から訪ねてみたいと思っていたチョコレート店、淀屋橋の『ティカル』へ。大正末期から昭和初期に建てられた芝川ビルにあるお店です。このビルは南米マヤ・インカの装飾があり、チョコレート店にぴったりの空間。オレンジピールを効かせたどっしりとした焼き菓子とボンボン・ショコラを、お隣の英国風のパブでいただきました。(三浦裕子)