2011年度のクラスがスタートしました。(2月23日)

 
 Sweets&Tableの新学期は2月です。毎年2月から始めて8月はお休み、翌年の1月までの毎月11回というスタイルで続けてきて、今年で17年目です。毎年12月に翌年の更新希望を伺って翌年のクラスを編成し、2月がスタートなのです。何と1年目から続けて下さっているお生徒さんもいます。今年もおいしいお菓子を作ることを楽しみ、お菓子をとおして豊かな心を養うことを求めつつ、フレッシュな気持ちで教室にのぞみたいと考えています。

 毎年2月のクラスは自宅のキッチンの横の旧教室で行うことにしています。そして器は私が両親から初めて買ってもらった洋食器、ロイヤルミントンのハドンホールのティーセットで、と決めています。ハドンホールは、私にお菓子が思うように焼けるようになった頃の喜びを思い出させてくれる器です。


 2年目のクラスの今月のメニューはパイです。芯まできちんと焼けたパイにバタークリーム入りのカスタードがサンドされた「ミルフィーユ」のおいしさは、もうほんとうに頬がおちそう…です。それと「玉ねぎとベーコンのキッシュ」「サーモンと椎茸のキッシュ」、残り生地で「サクリスタン」を作りました。

 3年目のクラスは「カカオのヨーヨー」と名付けたカカオ風味のダックワーズにミルクチョコレートのガナッシュをサンドしたお菓子を作りました。クリームの中には、プルーンとプラリネもいれています。それにくるみをたっぷりと入れたブラウニーにドライフルーツやナッツを飾った「マンディアン風ブラウニー」クッキーはコーヒーとシナモン入りの「オートミールクッキー」です。

 4年以上続いているクラスでは、今月はキャラメルのクレムーを使った「キャラメルのプチ・ガトー」を作りました。クレムーはここ7〜8年フランス菓子で使われるようになったクリーム類のバリエーションで、すべるような口溶けが特徴です。本来はプロのパティシエの仕事の領域だと思うのですが、家庭でお菓子作りを楽しむ私たちもこんな風になら作れる、という方法を考えました。ひと手間かかるのですが、その口当たりの良さは幸せな気分を運んで来てくれます。
 焼き菓子はチョコレートの焼き菓子を作りました。とりあえず「新・チョコレートの焼き菓子」と名付けたこのお菓子の魅力はざっくりとしてホロッとした食感です。そしてかくし味に黒砂糖とカラメルを加えたコクです。アーモンドダイスをまぶしたとい型でやきました。今月のクッキーは「じゃがいもと胡椒のクッキー」。クッキー・サレです。粗くマッシュした茹でたじゃがいもと黒胡椒をいれました。ほんのり塩を効かせて味は、つい手がのびてしまいます。

 17年目に入った一番永いクラスでは、今月オーソドックスな「苺のショートケーキ」をしました。フレジエやシャルロット、タルトなど苺を使ったお菓子はもう何十回としてきたのですが、今流行りの噛まずにとけていくような口溶けのよい苺のショートケーキは取り上げたことがありませんでした。そこで決定版を作ってみました。お菓子にうるさい(笑)永いクラスの方々からも「やっぱり、これは永遠ですね〜」と声があがりました。ジェノワーズをキメ細かくふんわり仕上げること、クリームの分量などいくつかコツがあります。
 今年は久しぶりに土曜の午後のクラスが1年目のクラスとなりました。いつものようにイギリスのお菓子「ヴィクトリア・サンドウィッチケーキ」「アプリコットクランブル」「オーツビスケット」で始めました。今月の一年目のクラスはあわてていて、写真を撮り忘れてしまいました。17年目になっても、初めてのクラスは緊張してしまう私です。また1年間、よろしくお願いいたします。(三浦裕子)