今年のクリスマスケーキはパッションフルーツ風味です。(12月19日)


 今年も12月のクラスとなりました。クリスマスは緑、赤のクリスマスカラーで調えるオーソドックスなテーブルにすることにしています。毎年違うテーブルも楽しいと思うのですが、クリスマスとお正月は定番の食卓で迎えるほうが心落ち着くように思えます。今年はジャガード織りのもみの木色のクロスにしました。ゴールドの大皿に我が家のクリスマスプレート、食卓花は、匂いヒバ、ひめりんご、松ぼっくり、キャンドルなどで手作りしたものは定番のもの。用意をしながら、今年も無事クリスマスを迎えることができる喜びを噛みしめました。
 12月のSweets&Tableは、おひとりつづご自分のケーキを仕上げるクラスです。せまいキッチンなのですが、皆さま譲り合いながら楽しく作業をして下さり、それを横目で見ながら、私は裏方に徹します。口うるさい裏方ですが(笑)

 1年目のクラスは毎年「シャンティショコラで仕上げるビュッシュ・ド・ノエル」を作ります。生地は、薄力粉の量を調節したふんわり薄焼きジェノワーズです。
 2年目のクラスは「フルーツケーキ」を焼きます。1年以上漬け込んだフルーツとナッツ、手製のチャツネをたっぷり入れた香り高い自慢のフルーツケーキです。

 3年目以上のクラスでは、今年は「パッションフルーツのクリスマスケーキ」を作りました。生地はビスキュイ・ジョコンド。中にはイヴォワールシャンテイをぬり、パッションフルーツのバタークリームで仕上げます。そしてハートに焼いたクリームイエローのマカロン、庭のひいらぎ、シルバーとゴールドのアラザンなどで思い思いにデコレーションしていただきます。写真ではわかりづらいかもしれませんが、バタークリームはパッションフルーツとバターの色が溶け合って、淡いクリームイエローに仕上がります。何かが生まれるような生命力を感じる卵色。大きな災害があり、私たちの生き方、考え方が根本から問い直された今年にふさわしいケーキだと思いました。もちろんお味も、甘酸っぱく、イヴォワールシャンティと絶妙のバランスです。

 いくつかのクラスの作品をご紹介いたします。形、デコレーションに工夫をみるのも、楽しいひととき。「淑子さんのいいね」「亜希子さんらしい!」「久美子さんのリボン遣い素敵」などと声があがります。ケーキが出来上がった後はティータイム。スプマンテで乾杯して、これも毎年定番のメニューなのですが、蟹とかぶのグラタンにジャコトーストをいただき、クリスマスティーで私が作ったビュッシュ・ド・ノエルを楽しんでいただきます。

 今年もお菓子を作り、味わい、お菓子をとおしてほんとうの豊かさを考えるひとときをもてたことに感謝しつつ、12月のクラスを終えました。(三浦裕子)