レモンとオレンジ5月クラス(4月18日)

今年の桜はゆっくりと楽しむことができたような気がします。4月のSweets&Table(4月8日〜17日)の間、4分咲きから満開、花吹雪までそれぞれに美しい表情を見せてくれました。

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今月のオーバルのテーブルは、もう20年以上愛用している花柄のテーブルクロスにノリタケのティーセットをあわせてみました。丸テーブルは、ポルトガル製の薄桃色のクロスに、リンドナーのすみれのティーセットです。

お菓子のメニューはAクラスは「ガトー・ダニシェフ」「レモンのマドレーヌ・ティグレ風」BとCクラスは「新・レモンのトルテ」「ダークリンツァートルテ」クッキーはすべてのクラスで「メープル&ココナツクッキー」です。

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「ガトー・ダニシェフ」は19世紀末に作られたフランス菓子です。ダニシェフは当時、パリで上演されていた評判の劇で、主人公の名前にちなんでいます。ジェノワーズにカスタードクリームとオレンジを詰めて、イタリアンメレンゲで被い、軽く焼き目をつけて仕上げます。本来はフレッシュフルーツではなくジャムを用いるものですが、ここではオレンジキュラソーでマリネしたフレッシュオレンジを使いました。「懐かしい優しい味がする」と評判は上々でした。

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「レモンのマドレーヌ・ティグレ風」はレモンを利かせたマドレーヌをインゴット型で焼いて、くぼみにイヴォワールガナッシュを絞りました。ガナッシュにもレモン汁を加えています。

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「新・レモンのトルテ」は以前レモンカードで作っていたトルテを改良したお菓子です。イヴォワールで作るレモンクリームを使います。ミルキィで甘酸っぱいクリームをサンドし、イヴォワールシャンティで仕上げます。縁には、レモンクリームとイヴォワールシャンティをデコレーションしました。トルテと名付けたとおり、底にはミュルブタイクを敷き、軽いヴィエーナーマッセを使っています。私も大好きなケーキが仕上がりました。クラスによって少しずつデコレーションを変えています。

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「ダークリンツァートルテ」は、カカオ風味のスポンジ生地のクラムをたっぷりと使いました。あえてナッツを使わずに焼いたのですが、軽い仕上がりで、よいお味でした。生地の残りは、「メープル&ココナツクッキー」を焼く時に、プレートの端に絞り出して焼きました。こちらもサクサクのおいしいクッキーとなりました。

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すべてのクラスで作ったクッキーは、メープルシュガーを使った「メープル&ココナツクッキー」です。メープルシュガー独特の風味が楽しめます。

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ティータイムの前には、新玉ねぎを梅干しで味付けしたスープをご用意しました。この季節の教室の定番メニューです。テーブルトークは、改めて器の揃え方について考えてみました。何にでも使えるシンプルな器も魅力的ですが、古くさいかもしれませんが(笑)、ご飯茶碗、塗のお椀、5寸皿や焼き皿に小鉢、小皿という一汁三菜を基軸にお揃えになることをお勧めいたします。(三浦裕子)

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