今年のりんごはタルト(11月21日)
11月のSweets&Tableは11日から20日まで行いました。オーバルテーブルにはボーヴィレのモスグリーンのトプカプにヘレンドのヴィクトリアのティーセットを、丸テーブルにはココアブラウンのモワレのクロスに、スポードのイタリアンブルーをあわせました。
今月末から来月の中頃までは、りんごのお菓子が好きな人は落ち着かない季節。紅玉を見つけると、買わずにはいられません(笑)私もその一人です。毎年11月は全クラス同じ内容で、紅玉を使った新しいお菓子をメニューにいれています。今年のメニューは「りんごのチーズタルト」「りんごのシュトロイゼルクーヘン」「チュイール・ダンティル」です。
りんごのチーズタルトは、タルト生地にチーズ生地を入れ、薄くスライスしたりんごを並べたお菓子です。紅玉は敢えて皮ごと使ってみました。少量のグラニュー糖にまぶして軽く電子レンジにかけてしばらくおくと、ご覧のように皮の色が鮮やかに甦ります。表面にはアプリコットジャムをぬりましたが、電子レンジをかけた後に残るりんごのジュースをジュレにしてぬると、より素敵と思います。あまり代り映えしませんが、いくつかのクラスのタルトをご覧下さい。とても美味しいです!
焼き菓子には、厚さ2cmぐらいのくし形に切ってグラニュー糖とともに軽く火を通したりんごを使いました。これをバター生地の上に並べ、シュトロイゼルを散らして焼いたシュトロイゼルクーヘンです。先月と同様、シュトロイゼルは一度から焼きをして使っています。バター生地には、かくし味にカラメルを使いました。このお菓子も私の好きな味です。切り方と盛りつけ方はクラスによって、ちょっとずつ違います。
クッキーは久しぶりにチュイール・ダンティルをしました。ダンティル編みの名がついている通り、透かし編みのように仕上がります。カラメル色に香ばしく焼くのがコツですが、つい焼き過ぎてしまったものが…。カラメリゼされたアーモンドの美味しさが後を引く、くせ者(笑)です。
ティータイムの前には、熱々のオニオングラタンスープを少しご用意しました。今月のテーブルトークは、藤原定家や猿丸大夫の歌に詠まれている、日本人の秋の寂しさについて考えてみました。(三浦裕子)