行きつ戻りつの春。4月クラス(4月20日)
4月の教室の間に庭のつつじとアメリカン花みずきが咲き始めました。先週は冬のような寒い日がありましたが、春はどんどんすすんでいます。
今月のテーブルは、ピンクのクロスに手作りの花柄のプレイスマットをあわせてみました。器はジノリのベッキオホワイトです。
1年目のクラスは、アメリカのお菓子の話をしながら「バナナシフォンケーキ」「ベークドチーズケーキ」「ブラウニー」を作りました。アメリカ生まれのお菓子ではありますが、シフォンケーキは今や日本での方が親しまれているのではないでしょうか。ベークドチーズケーキはいわゆるニューヨークタイプのチーズケーキで、30年以上焼き続けているものですが、クラスでも人気のあるケーキのひとつです。
2年目のクラスのメニューは、レモンカードを使った「レモン風味のレアチーズケーキ」「ハート型のダックワーズ」「レモンスクエア」。レモン風味のレアチーズケーキには、くるみを散らしたビスキュイ生地をあわせています。ダックワーズは型がなくても作れるように1.5センチの丸口金をつけた絞り袋でハートなど好みの形に絞りだして焼きます。レモンスクエアは、レモンの果汁をたっぷりと加えたトッピングをのせて焼く、酸っぱいクッキーです。
3年目のクラスでは、「レモンのトルテ」「ふんわりとしたロールケーキ」「チーズマシュマロ」を作りました。レモンのトルテは底にビスケット生地を敷いて軽いジェノワーズ生地にレモン風味のクリームをサンドしたオリジナルのケーキで、ホームメイドならではの良さがあるお菓子だと思います。ロールケーキはあののふわふわの生地を焼いてシャンティクリームをぬったシンプルなもの。こんなロールケーキがきちんとおいしく作れると嬉しいですね。チーズマシュマロは、イタリアンメレンゲにクリームチーズを加えて作るのですが、とろっととろけるミルキーののように出来上がります。
4年目以上のクラスは「ラズベリークリーム&ミルクチョコレートムースケーキ」「やわらかいキャリットケーキ」「ケーゼキプフェルン」を。ラズベリークリーム&ミルクチョコレートムースケーキは何かいい名前をつけたいのですが…。断面をごらん下さい。カカオのクッキー生地とダックワーズ生地の上にふたつのクリームが波打つように重なるように仕上げています。ラズベリーの酸味とミルクチョコレートのミルキーな味わいがとても良くあいます。
キャロットケーキはオイル類を入れずにふんわりと焼き上げました。きび砂糖を使って、やさしい甘さに仕上げました。ケーゼキプフェルンはウィーンのクッキーをアレンジして、パルメザンチーズ入りの塩味のクッキーにしてみました。つい手がのびるおいしさと好評でした。
9年目以上の長いクラスでは、「苺の白いトルテ」というオリジナルのケーキを作ったのですが、少し凝りすぎたようで反省しています。チーズ入りのビスキュイ生地にヨールグト、サワークリーム、ホワイトチョコレートなどで白く甘酸っぱいクリームを作り、苺をあわせたケーキなのですが、間にはロイヤルティヌやナッツで作ったサクサク生地も敷いています。ホームメイドのお菓子はやはり、複雑すぎては良さがなくなるような気がします。
一番長いクラスでは、久々に「苺のタルト」を作りました。もちろん普通の苺のタルトではありません。苺果汁で作ったクリームをのせたものです。複雑ではなく、ちょっと工夫があっておいしいお菓子がホームメイドのケーキの良さだと思います。焼き菓子は「レモンのバターケーキ」を。バターだけでなくグレープシードオイルも加えた軽めの生地にレモンクリームをぬってローストしたスライスアーモンドをまぶしました。クッキーは「黒ごまのクッキー」。ざっくりとした歯ざわりになるよう工夫しています。どちらも、こんなお菓子があるとティータイムが楽しい!と思えるお菓子です。(三浦裕子)