新緑の五月クラス（5月25日）
新緑が美しい頃となりました。我が家の庭も、びわが日に日に色づいています。5月のSweets&Tableのテーブルは、イタリア製の華やかなプリントのクロスをかけました。ほんとうはあまり香りの強い花をテーブル近くに置くのは良くないのですが、今月はカザブランカがあまりに見事に咲いたので、教室に飾りました。
今月は、「蜂蜜とレモンのタルト」「生姜入りの焼き菓子」「甘夏のママレード入りパウンドケーキ」など初夏にぴったりのお菓子いっぱいです。 1年目のクラスは毎年5月はウィーン菓子を作ります。「カーディナルシュニッテン」「リンツァートルテ」「バニーレキュペルン」の3品を作りながら、ウィーン菓子の歴史の話をしました。2年目のクラスはレモンを効かせた「五月のロールケーキ」「バウムクーヘン」「アーモンドクッキー」を作りました。バウムクーヘンは蜂蜜やスパイスを隠し味に入れる伝統的なバター生地タイプのものです。 
3年目のクラスでは「サンマルク」を作りました。バニラクリームとショコラシャンティが2層になったこのお菓子は、最近あまりみかけませんが、私の好きなフランス菓子のひとつです。そしてトマト＆黒オリーブ、ブロッコリーというふたつの味の「ケーク・サレ」。厚めに切って軽く温めなおしていただくと、いっそうおいしいです。 
4年目以上のクラスで作った「蜂蜜とレモンのタルト」は、今の時期にぜひ作っていただきたいタルトです。レモン汁で作ったシブーストクリームと蜂蜜クリームを重ねて、レモンゼリーを薄く流して仕上げたこのタルトは、甘酸っぱくて軽い舌ざわり。今月はミントティーとあわせました。焼き菓子は「ふんわりと軽い生姜ケーキ」。軽いバターケーキに生姜の絞り汁を入れて焼きます。日本茶にもあうお味です。クッキーは「ミントのサブレ」。庭のミントをたくさんいれて、ポロッとくずれるサブレにしました。 9年以上続いている長いクラスでは「ストライプケーキ」というのを作ってみました。カカオプードルとチョコレートをいれたコクのある生地にディプロマットクリームをサンドしたケーキ。どなたにも喜ばれるおいしさだと思います。 我が家には、毎年4月末にたくさんの甘夏みかんが届きます。ゴールデンウィーク中にその甘夏でママレードを作るのが、毎年の私の楽しみです。そのママレードを使って「甘夏のママレード入りのパウンドケーキ」を作りました。パウンド生地に入れたのですが、あえて生地の間にもママレードをそのままいれてみました。ほろ苦さのある大人向けのパウンドケーキです。バターの一部をオリーブオイルに変えて、柔らかい食感に仕上げました。 
一番長いクラスのメニューは、久しぶりに紅茶を使ったお菓子「アールグレイケーキ」です。柔らかく焼き上げたジョコンド生地にアールグレイのクリームをサンドしています。このクリームは、今流行りのクレムーと呼ばれるあのなめらかな口当たりになるよう工夫しています。アールグレイの香りを移したシャンティクリームで仕上げて、アールグレイ入りの焼きメレンゲクッキーでデコレーションしました。この焼きメレンゲは別に丸く絞って、ホワイトチョコレートガナッシュをサンドしていただきました。（三浦裕子）