栗のお菓子がいろいろ・10月クラス(10月20日)

庭のモクセイが終わり、秋明菊が咲きそろった10日から17日まで、10月のSweets&Tableをいたしました。今月はハロウィンのテーブルです。黒モアレのクロスに藤のトレー、ハロウィン模様のリボンをナプキンリングにしました。トレーの端に飾っているのは、ハロウィンコースターです。

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今月のお菓子は1~3年目のクラスは「フランス風のモンブラン」3~5年目のクラスは「栗のタルト」6年目以上のクラスは「チョコレートと栗のシュニッテン」と栗づくしです。

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1~3年目のメニューは「フランス風のモンブラン」「フランクフルタークランツ」それに全クラス共通「手作りピーナッツバターサンドクッキー」です。モンブランはフランス菓子だと思われていますが、実はイタリアで生まれたデザート菓子です。栗農家のデザート菓子だったものが、ピエスモンテの貴族サヴォイヤ家で洗練されてフランスに渡ったものとされます。(モンブランで有名な『アンジェリーナ』のお菓子職人はイタリア出身だったのです)ここではこの焼きメレンゲの上にマロンペーストをのせ、シャンティクリームを重ねた上にマロンクリームを重ねるフランス風モンブランを作りました。仕上げのマロンクリームはお一人お一人に絞っていただきましたが、いかがでしょうか。「フランクフルタークランツ」は代表的なドイツ菓子の一つです。リング状に焼いた生地にドイツ風バタークリームとジャムをサンドし、クロカントで仕上げます。

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3~5 年目のクラスは「栗のタルト」「ガトー・マダム」そして「手作りピーナツバターサンドクッキー」です。「栗のタルト」は、皮を剥いた栗をシロップ煮にしたものを使います。軽く下茹でして、バニラを加えたシロップでほろりとくずれるまで煮ます。多少手はかかりますが、やはりおいしい!です。「栗のタルト」はパート・シュクレに栗入りのアーモンドクリームを詰めて焼き、栗入りシャンティーをのせたもの。ラム酒をきかせています。

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「ガトー・マダム」は12年ぶりに復活させたお菓子で、30年ほど前に『コルドン・ブルー』の講習会で教わったものです。くるみ入りのビスキュイにディプロマートクリームをサンドしたシンプルなケーキなのですが、軽くてふんわりとした食感が懐かしく、かえって新鮮に感じられ、教室でとりあげてみました。評判も上々でした。

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「チョコレートと栗のシュニッテン」はウィーン菓子のカスタニエンシュニッテンをアレンジしたものです。ザッハー・マッセにマロンクリームを絞り、パリザークレムというウィーン風のガナッシュを絞ったものがオリジナルですが、ザッハー・マッセをブラウニーに代え、栗はシロップ煮をごろんとしたまま使いました。底にはミュルベ・タイクを敷き、パリザークレムはあえてそのままにしました。おいしいです!

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全クラスで作った「手作りピーナッツバターサンドクッキー」はピーナッツバターを手作りにしたのがポイント。フードプロセッサーでペースト状にしたピーナッツに粉砂糖とバターを混ぜて作りました。サクサクの薄焼きクッキーにサンドしたら、楽しいおやつができました。

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ティータイムの前には、キノコのスープをご用意しました。今月のテーブルトークは「月」について考えてみました。藤原道長の「この世をば 我が世とぞ思う望月の かけたることもなしと思えば」と源俊頼の「むらくもや 月の隈をば はらふらん 晴れ行くたびに 照りまさるかな」に表現される月感(?)に違いはおもしろいものです。(三浦裕子)

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