新装の教室・11月クラス(11月21日)
先月後半に築百年の実家を解きました。その実家の台所を改装して教室を始めたのが1994年です。思い出も愛着もたっぷりとつまった家でしたが、区切りを付けました。更地になって土地眺めると、寂しさや無常感のようなものありますが、安堵感を感じています。
これにともない、教室も模様替えをしました。実家の食器棚とテーブル、椅子を持ってきました。まだ落ち着きませんが、新装の部屋での初めての教室です。ティーセットはコペンハーゲンとフィッチェンロイターで、晩秋らしい落ち着いたテーブルにしました。今月は、お菓子のメニューも全クラス同じ。「りんごのトルテ」「りんごのフィナンシェ」「アイスボックスクッキー」紅玉をたっぷりと使ったお菓子です。
「りんごのトルテ」は、りんごのおいしさをドイツ風のトルテで楽しむお菓子です。ミュルベタイクの上にヴェーナーマッセをのせて、りんごのクリームをサンドしました。間に煮りんごを入れています。デコレーションはシンプルなクラスもあり、煮りんごをのせたトルテ風デコレーションのクラスもありと様々です。
「りんごのフィナンシェ」は煮りんごをのせたフィナンシェ。生地にアールグレイの茶葉で風味をつけています。フィナンシェは元々はインゴット型か舟型で焼くお菓子ですが、このオーバル型は厚みあって生地の美味しさをより味わうことができるので、最近はこの型で焼くようにしています。
「アイスボックスクッキー」は以前も取りあげたメニューなのですが、今月はエクリチュールを使って作りました。食感の差を感じていただけるように、スーパーバイオレットでも作りました。四角に成形したのがスーパーバイオレット版、丸く成形したのがエクリチュール版です。サクサク感が違います。
今月はティータイムの前にオニオングラタンスープをご用意いたしました。テーブルトークのトピックは引っ越しで私が痛感したこと「良いものも 使わなければ 場所ふさぎ」について(笑)実家の奥から、私でさえ見覚えのない立派なお膳などがでてきて、このことが身にしみました。もの(本も含めて)との付き合い方を考えなければ!(三浦裕子)