「日本料理と器」についてのティータイム(8月28日)
夏らしくない夏が静かに去りつつある8月27日、Sweets&Tableでは昨年末に店を畳まれた『浄水茶寮』の店主秋吉陽一郎さんをお招きして、「日本料理と器」をテーマにしたティータイムを開きました。
SweeteTableは洋菓子作りと茶の時間の演出を楽しむ教室ですので、テーブルセッティングについても学んでいただけるようにしています。テーブルセッティングについてお話、説明する時に、いわゆる和のテーブルというものの難しさを感じてきました。というのも、テーブルセッティングは欧米の食のスタイルから生まれたものなので、日本の食とは根本が違うのです。表千家の茶の湯にながく親しんでいる私としては、おもてなしの心は同じでも、和と洋の成り立ち、表現の違いは面白く興味深いテーマでもあります。そこでこのティータイムを思い立ちました。
もちろん料理と器は大きなテーマです。すぐに身に付くことではありませんが、よい例に接することが理解を深める方法です。料理とともに器にも良きセンスが光っていた浄水茶寮の店主・秋吉さんに、お店での四季の献立と器の実例をあげていただき、おもてなし、料理、器に込めた思いを語っていただきました。
水をうった備前の兜皿の涼しさ、源氏車のお椀、青花の本家の話…季節感が込められた献立例と器に、日本人が育んできた美意識の一端にふれたひとときでした。(三浦裕子)