紫陽花のテーブル(6月20日)
今月は11日から18日まで教室をいたしました。テーブルクロスはブルーのペイズリー柄です。スクエアのガラスのプレートに、瑠璃色の深川製磁のコーヒーカップをあわせました。ナプキンは紫陽花柄のプリント生地で作った手製です。そしてこの色鮮やかな紫陽花は、我が家の裏手にあるお宅のお庭のもの。祖母の時代からのおつきあいのあるお宅で、毎年6月の教室に紫陽花を分けてもらっています。
6月のメニューはA、B-1クラスが「冷たいシナモンケーキ」「新・パッションフルーツの焼き菓子」B、Cクラスは「パルミジャーノ入りチーズケーキ」「2層のオレンジケーキ」クッキーは総てのクラスで「シューの薄焼き」です。
冷たいシナモンケーキは、生地にもクリームにもシナモンをたっぷり使うケーキです。冷たいとわざわざ名前に入れたのは、シナモンのもつす〜っとする涼感を強調したかったから。シナモン入りのジェノワーズは隠し味にチョコレートを入れ増した。サンドするクリームはシナモン入りのシャンティ、仕上げに使ったのは、イタリアンメレンゲを加えてふんわりさせたシャンティークリームです。
新・パッションの焼き菓子は、甘酸っぱい夏向きの焼き菓子です。パッションフルーツの焼き菓子は、以前ココナツ入りのタイプのものをクラスでしたことがあるのですが、今月のこれはふんわりとしてコクがあるタイプ。糖衣がけをして仕上げました。今月の紅茶、ミントティーととてもよくあいます。
パルミジャーノレッジャーノ入りのチーズケーキは、パルミジャーノのコクと塩味をいかしたベイクドチーズケーキ。ブラックペッパーで風味をつけた大人向けの味わいは「これ、好き!」と声が上がるおいしさです。表面にも、おろしたてのパルミジャーノとブラックペッパーをちらして焼きます。
オレンジピール入りのバターケーキにオレンジ風味のダックワーズ生地を重ねて焼いたのが、2層のオレンジケーキです。しっとりとしたバターケーキに、ざっくりとしたアーモンドの風味豊かなダックワーズが重なる味わいはひと味違う焼き菓子のおいしさ。おすすめのお菓子です。
薄焼きのシューは、文字通りシュー生地を薄く伸ばしてスライスアーモンドを散らして焼いたもの。粉砂糖をふりかけてパリッと焼き上げます。シュー生地はオーブンで膨らむように焼くだけでなく、ドイツ菓子では薄く焼いてクリームをはさんでトルテにしたり、古いウィーン菓子には、タルトの型に薄く伸ばしてケース状に焼き、ババロアをつめたお菓子などもあります。おせんべいのように焼き上げたシューも素朴な味わいです。
今月はティータイムの前に、冷たいパンプキンスープとパセリトーストをご用意しました。パンプキンイエローは元気の出る色合いです。
今月のクラスには、着物の好きなさつきさんが着物姿で出席してくれました。自然で身についたその姿に、皆さま感嘆の声。クラスが華やぎました。
ティータイム後の話は「ロココ」について話をしました。18世紀中庸ロココの頃、貴婦人達の間でお菓子作りが流行っていた、というのです。(三浦裕子)